2021-04-23

●聞いた話。下水には「雨水」と「汚水」の二種類があって、通常は別々に処理される。「雨水」は、(量的な制限が必要な場合はあるとしても)そのまま川や海などの環境に戻しても問題はないが、「汚水」はきちんと処理した上で、環境に戻さなければならない。しかし、東京都の下水施設では、「雨水」と「汚水」とをひとまとめに処理するという。「汚水」を「雨水」から分けて処理すれば、処理しなければならない水の量は少なくて済むので、施設のランニングコストなどを考えても合理的なはずなのに、なぜ、二つを混ぜて処理する水の量を増やすなどという非効率的なことをするのか。それは、東京都は下水設備を突貫工事で作ったからだ、と。つまり、「つくる」段階では、「雨水」設備と「汚水」設備を分けてつくるより、一緒にしちゃった方が楽だし安くつく。ただ、当然だが、長いスパンで、その施設をずっと使い続けることを考えれば、一緒にすることで、仕事量もコストもずっと高くつく。

そして、出来れば聞きたくなかった話だが、雨量が多すぎて、下水処理施設の容量を超えてしまった場合は、(「汚水」と混じった「雨水」を)そのまま海に流すそうだ。