この辺りでは見かけない猫を見た。まだ、小さい。目のまわりだけがパンダみたいに黒くて、あとは白、というよりシルバーというべきか。毛足は短く、毛艶もいい。よくは分らないが高級そうな猫。ひどく腹を減らしているようで、餌をあげている人の手に、噛み付きそうな勢い。そのくせ、気に入らないものは全く食べようとしない。まだ食べ残したものがあるのに、餌をやっている人の方へ向かって、もっとくれ、という仕種をする。わがまま、というか舌が肥えているようだし、すっとしたきれいな感じだし、おそらく飼われていのが、捨てられたか、迷ったかしたのだろう。
餌をやっていた人が行ってしまった後、しばらくぼくの方に来て、上目使いで見たり、首を傾げてみせたり、足元に擦り寄ってきたりしていてのだけど(どうやったら、人に、かわいいと思わせることが出来るのかを熟知している)、ぼくからは何も貰えそうにないと分ると、しぶしぶ、という感じで、口に合わなかったらしい猫缶詰めの方へ戻り、こんなもん食わせるのかよ、まあ、腹減ってるから仕方ねえか、というちんたらした動作で嫌々食べ始める。
野良猫に餌をやる人は多いので、餓死することはないだろうけど、こんなに好き嫌いがあると、これから、野良として生きて行くのに苦労するぞ、と思ったのだが、きれいな、人目をひくような奴なので、きっと、すぐ誰かに拾われるだろう。
ここ数カ月で、このあたりにやたら野良猫が増えた。それも、生まれつきの野良、というのではなく、ペットショップなんかで高い値段がついてそうな奴が多い気がする。すごくかっこいいシルエットの黒い三つ子の奴とか。
今日も柿を貰う。今日は大家から。今日のは形が歪んでなくて、すっきりしてる。とても甘くて美味しかった。大家さん、ご馳走様。
今日もケージを聴いてる。あと、スティービー・ワンダー「 トーキング・ブック 」、ジョン・ゾーンCOBRA 」(つまんなかった)、マイルス・デイビスソーサラー 」、昨日借りてきたラスカルズ( How Can I Be Sure は名曲)。
そういえば昨日、バイト先で「 トーキング・ブック 」を聴いて、うわっ、大胆、とか、おっ、カッコイイ、とか思ってたら、職場の50過ぎの人から、なに、随分懐かしいの聴いてんじゃない、といわれ、そうか、これ、懐かしいとか言われちゃうのか、と少し落ち込む。懐かしいだって ! この音が ! !
今日一日は少しのんびりできた。ぼーっとして過ごす。また明日からハード。
キャメロン・デュアス主演の「 メリーに首ったけ 」を見る。全然期待してなかったけど、ちょっと面白かった。ジェリー・ルイスを連想させる。狙ってんだろうけど。