頭痛。バファリン。湿った空気。風がない。
近所の郵便局の隣にあった古い文房具店が、知らないうちにすっかりさら地になっていた。帰り道、遠回りして河原沿いを歩いていると、そこにあった、いい感じで古びていた建物が解体の途中だった。いつも、通りの側から正面だけしか見えてなかったけど、びっくりするほど奥行きがあるのが分かった。隣にある、お稲荷さんの小さな祠と何本かのの大きな木が、剥き出しにさらされている。(お稲荷さんの祠も、建物の影になっていて、今まで気づかなかった。)
ちょうど日陰になっている、交通標識の下に座り込んで、おにぎりを食べているばあさん。『サザエさん』のフネさんがしているような、エプロンというか前掛けというか、そんなものをつけている。その脇を高校生の集団がガヤガヤと通り過ぎる。こういう光景は、同一空間内に異なる時間が『共存している』と言うべきなのか、『分離している』と言うべきなのか。
駅ちかくの、どっかの地方銀行の支店が改装工事をしていると思っていたら、どうやらそこはコンビニになるらしい。ガラス張りで中には陳列棚が並び、アルバイト希望者らしい人物が何人もイスに座って面接を受けていた。しかしいくらなんでもこの辺りはコンビニが多すぎ。一件置いた隣もコンビニだし。ほかにも半径50メートル以内に5軒はある。やっていけるのだろうか。たしかに、単身者が多く、人口に占める大学生の割合いが異様に高い地域ではあるのだけど。(あ、それにちょうど向いが、元自動車工場跡地で、そのうち12階建てのマンションが建つらしいから、それも見込んでいるのだろうけど、それにしても・・・)
大学生も多いけど、一人暮らしのお年寄りもとても多い地域で、なんとなくまわりの時間の流れから置いていかれているような所だったのに、ここんところかなり急激に土地が動いている、という感じ。貧乏で、昼間からフラフラしているような単身者には、とても住み易い所なのだけど、これからはどうなることやら。
今住んでいるアパートも、ひどくポロポロではあるけど、駅から5分という理想的な場所にあるし、ちょっと信じられない驚異的な家賃の安さなので助かっているのだが、あと、何年くらい住めるのだろうか。(大家さんは多分、家賃だけでは固定資産税分にもなっていないのではないだろうか。)