●今日からしばらく「書くモード」は封印して、淡々とするしか仕方のない仕事をする。とりあえず今日は予定通りに進んだ。同じような単調な作業をずっとつづけるには、ぼくの場合、(1)場所をかえる、(2)寝る、を適度に間に挟むのがいいみたいだ。朝起きて、しばらく部屋でやって、飽きてきたら外へ出て喫茶店でやり、部屋に帰ってまたつづけ、頭がどんよりとしてきたらとりあえず一、二時間寝て、起きて、またはじめる。遅めの夕食と一緒にアルコールを飲んではやい時間に寝て、夜中に起きてまたはじめ、朝方に寝る。だから、一〜三時間くらいの睡眠を、一日に三度くらいに小分けにしてとることになる。こんな生活が良いわけはないのだが、とにかく一つのことをつづけるとぼくはすぐ飽きるので(飽きるとすぐ眠くなるので)、飽きないためにはこれをするしかないみたいだ。六月の中頃くらいまでは、これでいくと思う。部屋は散らかり放題。
でも、これじゃああんまりだから、散歩はちゃんとすることにする。少しくらいの雨でも、大雨でなければ散歩にゆく。
●ぼくは一応携帯電話を持っているのだけど、これは人と待ち合わせする時に必要だからで、それ以外はほとんど時計としてしか使わない。メールも、ぼくのところに来るのは、親とツタヤとヤマダ電気でほぼ全てだ(よって、こちらから送信するのは親宛だけだ)。でも、ここのところの本を出すためのバタバタした進行のなかでの編集者とのやり取りに、ぼくの携帯がはじめて活躍の場を得た。はじめて、ああ、携帯ってこういう風に使うのか、便利だなあ、と思った。でも、この便利さってけっきょく、人を忙しくさせるのにしか貢献しないような気がする(まあ、今更こんなことを言っている時点で決定的に世の中からズレているのだが)。本が無事に出れば、ぼくの携帯はふたたび静けさを取り戻すことでしょう。
●「書くモード」封印とか言っておいて、夜中にふと思いついて、断るつもりだった原稿を書いてしまう。何やってんだ、今やるべきことはこれじゃねえだろ、と午前四時過ぎに鳥が鳴き始めたのを聞いて思う。
●毎朝、朝一で鳴き始める鳥の鳴き声は、どうしても、ハークション、ハークション、と甲高いくしゃみのように聞こえる。