●昨日の夜中じゅう原稿を書いていて、朝方に寝て、昼前に起きて、顔を洗うときに鏡を見たら、目が、ほんとに兎みたいに真っ赤だった。雨のなか、傘をさして散歩。その途中に銀行に寄るが、今日も出版社からの振込はなし(残高はついに四桁に!)。今日ないということはつまり、月曜までは確実にないということで、さて、どうしようかと歩きながら考える。とりあえず、すぐに現金を得るために考えられるのは、本を売ることくらいだろう。でも、ぼくのもっている本は、だいたいカバーは取ってしまっているし、線をひいたり書き込みがあったりするし、コーヒーこぼしたり、絵具がついていたりする(ぼくの部屋にあるものは、大抵どっかに絵具がついている)。引き取ってもらえそうなきれいな本は、結局、買ったはいいが読んでいない本ということになる。買ったはいいが読んでいないということは、きっと今後も読まないということなのだろうから、まあいいかと思う。ハンナ・アーレントとかアマルティア・センとか、ぼくの部屋でデッドストックになっているよりも、ちゃんと真面目に読んでくれる人のもとに行った方が絶対いいだろうとも思う。買ってもらえそうなきれいな本を二十五冊くらい選ぶ。これが三〜五千円くらいになってくれると、とりあえずは助かるのだが。とはいえ外は雨が強くなっていて、重たい本を持って出かけるのは億劫だ。近くにブックオフならあるのだが、それよりは一駅となりの古本屋に持ち込んだ方がいいだろうと思う。普段なら歩く距離なのだが、重たい本をもって行くので、行きは電車に乗るしかなく、電車代が発生する。まあ、今日のところはなんとかなるので、雨が降ってるし明日でいいかと思う。でも、天気予報では明日も雨みたいなのだが。あとはただ、部屋でひたすら原稿を書く。