●スーパーにいる。野菜の特売をしている。しかしどうも様子が変だ。目の前にある緑色のものが、「一般的な葉物野菜」としてしか捉えられない。気持ちがざわざわする。目が覚めた。夢だった。
●もう一つ、夢。今、自分は眠っている、夢を見ている、と感じている。しかしそれ以外はなにもない。「夢を見ていると感じている」というだけしか内容のない夢。
●夢のなかに自分がいないということはよくある。ある状況があり、その状況のなかに「自分」が占める場所がない。それを遠くから、上から、見ているというのでもない。ただ、ある状況が「ある」。しかし、いつの間にかその状況の内部にいる自分を発見したりもする。
●嫌な予感、あるいは不安。とても濃く、嫌な予感が蔓延しているのに、その原因となっているものが、夢の内容のなかにどこにもみつからない。そのしるしさえ、どこにもない。夢の内容(イメージの連鎖)は、その予感とまったく無関係に進行してゆく。原因のみつからない予感は、「その理由がみつからない」ことによって不安となり、より制御が困難となって、増幅され、それは世界の基底そのものへの不安-不信となる。いまにもすべてが根本から崩れてしまうのではないか、というような。