●京都へ一拍旅行に行ったという妙に具体的な夢をみた。その夢のなかで二度、連れだって歩いていた人と、人ごみではぐれるという経験をした。一度目は昼間、知り合いの、男性ばかり数人で連れ立って、これから食事に行こうという場面で、長く下っている坂道を降りていた。途中で面白い建物をみつけ、それがよく見える位置に移動したら、そこで道が二本に別れて、連れだって歩いていた道と隔てられてしまった。仕方なく、坂を下り切った合流点まで降りて待とうと思ったのだけど、坂を下った先は人でごったがえしていて、目を凝らしても連れの姿はみつからなかった。多くの人が行き交うなか、自分が今、どこにいるのか分からなくなった。
二度目は、知り合ったばかりの女性と二人で、日が暮れようとしている時間だった。二人で、とこかの建物から出ると小雨が降っていて、二人とも傘をさして歩いた。女性にどこかへ案内されるという風で、どこをどう移動しているかもわからず、ただついて歩いた。しばらく歩くと、公園のような場所(ヨーロッパにあるような、街中にとつぜん広場があるような感じの場所)にでた。雨はいつの間にか上がっていて、日が落ちて、空はまだ明るいが、地上はぼんやりと物が見える程度の薄暗さだった。公園には多くの人がいて、ぼんやりとしか見えないが華やいだ気配に満ちていた。そして、一緒に歩いていた女性と背格好がそっくりな女性が沢山いた。ぼくは、今までさしていた傘を手に持っていないことに気づいて、あれ、傘はどうしたのだろうと後ろを振り返った。そして次の瞬間には、公園にいる大勢の女性たちのうち、自分が今までついて来ていたのが誰だったか分からなくなった。
夢のなかでは、しばしばこういう形で何かを見失う。そして、目が覚めてからもしばらく、これを夢とは思わず、昨日まで京都に行っていたと思い込んでいた。