●確定申告最終日、早起きする予定だったのが寝坊して、税務署についた頃はちょうど昼休みの時間で、びっくりするほどの行列が税務署の周りと、そこから離れた線路際までずっとつづいていた。書類はずっと前に出来ていたので、早めに提出すればよかったのに、明日出来ることは今日しないという自分の性質はどうにかならないものかと思う。とはいえ、普段、行列に並ぶということはまったくないので、それはそれで、物珍しくて面白かったのだが(くしゃみをし、目をこすり、鼻をすすりながら並んだ)。
収入は、少なかった去年のさらに三分の二くらいで、こんな額でどうやって生活が成り立っているのか、自分でもよく分からなくて笑ってしまう(具体的な数字を書いてもまったくかまわないのだが、あまりにも露悪的なのでやめておく)。大学や専門学校、予備校などで教えているわけでもなく、得られるお金は原稿料や講演料と、作品を売ったものだけで、それだけでなんとか生きて、屋根と壁のある部屋に住んでいられるということを幸福だと思おう。アルバイトをやめてから、時間は出来たものの収入は半減して、社会保障費すらまともに払えてなくて、今思えば、バイトをしているときは豊かだったと思ったりもするのだが(とはいえ、バイト先の状況も年々ひどくなっていたわけで、だから後先考えずにやめてしまったのだった)。
●貧乏話は、書いている方としてはけっこう楽しんで、笑えるつもりで書いているのだが、読む方は必ずしもそうではないらしいので、自粛べきなのかもしれないのだが。
●14日の日経新聞にぼくの本の短い書評が出てたということを、阪根さんのブログで知った(http://d.hatena.ne.jp/mmsakane/)。13日のイベントの時に来ていた青土社の営業の人に、「本、どんな感じですか」と聞いたら、「東京はともかく、地方では厳しいですねえ」と言っていて、著者に向かって「厳しい」と言うのだから、本当に厳しいのだろうと思ったのだった。著者の位置づけの曖昧さ(こいつ一体何者?、画家?、はあ?、みたいな)とかも含めて、どうやって売ったらよいのかよく分からない本だと思うのだが(福永さんは、「小説の書き方」みたいなハウツー本のコーナーで見かけたことがあると言っていた)、新聞の評とかがあると、営業の人もすこしはやりやすくなるのだろうか。
●(前の本も含めて)八王子で自分の本を売っているのはほとんど見たことがないのだが、唯一、駅の南口側にある「あゆみBOOKS」に置いてあるのを確認できた。最初三冊あった(面陳してあった !)のが、今は一冊なのは、売れたのか、返本されたのか。売れた感じの気配ではないけど。