●日本ではシンギュラリティがあまり話題にならないよね、という話をちょっと前まではしていた気がするけど、最近では多くの雑誌が特集を組んで紹介しているらしいと言って、「週間ダイヤモンド」で特集しているのを見せてもらった。その時に話したことなのだけど、近代以降、人間は人間中心の世界を生きていて、人間よりも偉いものに(実質的には)出会っていない。もしシンギュラリティが実現し、人間を大幅に超える知性をもった人工知能があらわれるとすると、我々はずいぶんと「久しぶり」に、自分たちを越えたものに出会うことになるんじゃないか、と。
一方、そんなものでは世界は大して変わらないと言う人もいる。今でも、価値のあるものをつくりだせるのはごく一部の限られた特別に優れた人たちだけで、それ以外の人たちは、そういう人をサポートしたり下支えしたり、あるいは様々な雑用をこなしたりして生きているのだから、すごいコンピュータが出てきても、その、ごく一部の優秀な人にコンピュータがとってかわるだけで、大部分の人には大した影響はないだろう、と。
勿論、シンギュラリティが来るという保証などどこにもない。今、たまたま、人工知能の分野で画期的な成果が数多く出ているから、みんな舞い上がって、熱病のようなものにかかっているだけなのかもしれない。とはいえ、かかり得る「熱病」がある、ということが重要であると思う。幸いにも自分は、その熱病を楽しめる(恐怖し得る)時代に生きている。今まで実感できなかったけど、そうか、これが「大きな物語」というものなのか、とか思うことができる。
AGI(汎用人工知能)を研究している人たちのウェブサイトに、「あと○○日で技術的特異点(シンギュラリティ)」というカウントダウンのカウンターがついているのをみつけた(これは、カーツワイルが予想した2045年まで、あと何日ということなのだろう)。
http://www.sig-agi.org/
ディープラーニングとグーグルの猫について、とてもわかりやすく解説しているブログをみつけた。「大人になってからの再学習」
http://d.hatena.ne.jp/Zellij/20130608/p1
このブログは他にもいろいろすばらしい。「Wikipediaがわかりくいので(数学とか)、わかりやすいサイトを作ってみた」とか。
http://d.hatena.ne.jp/Zellij/20131129