ある日のこと。

日射しの強い午前中。大きな木の上の方から、太い枝がバサッと落下し、しばらくしてまたバサッと落ちた。見上げると、高い所で植木屋が枝を切り落としているのだった。木の近く(地面の上)にはさらに別の2人がいて、1人は小刀のようなものを振り上げて落ちてきた太い枝から葉や小枝を切り落とし、もう1人はノコギリを引いて太い枝を同じくらいの長さに揃えて切っていた。切り揃えた枝は縄で括られて隅に並べられ、残った葉や小枝があたりに散乱していた。空気中に散らばった樹液の匂いが、籠ったように濃くたちこめていた。