2021-06-28

●実は、はじめて読んだ『灯台へ』は、地元の(とても狭いが品揃えが独自だった)古本屋で買った開明書院という出版社から出ている伊東只正という人が訳したもので、当時は、ヴァージニア・ウルフという名前も知らなくて、完全にジャケ買いというか、タイトルと本の雰囲気に惹かれて手に取ってみたのだった(浪人中のことだったと思う)。そして読んでみてひっくり返ったのだったが、最初に、このかなり攻めた特異な翻訳に当たったということが、ぼくにとってのこの作品の印象を決定づけたというところは大きいと思う。

(この時の自分の直観を自画自賛したいが、古本屋の雰囲気全体がぼくにこの本を選ばせたのだろう。)

灯台へ 伊東只正 翻訳」で検索したら、鴻巣友季子ツイッターでの以下の発言がみつかった。鴻巣友季子が訳した『灯台へ』はまだ読んでいないが。

《私的には『灯台へ』は伊東只正氏の翻訳(開明書院)が凄かったです。あえて自由間接話法をすべて「内的独白」風に訳し直しているという、型破り、掟破りのものですが、大変勉強になりました。古書で入手できたらぜひ!》

https://twitter.com/yukikonosu/status/22906476502712320?lang=cs

●16年前にも同じようなことを書いている。偽日記@はてなブログ「2005-07-11」。自分の書いたこの日の日記も、検索がみつけた。

https://furuyatoshihiro.hatenablog.com/entry/20050711