2023/11/30

⚫︎今年の夏は、自転車を買ったことでちょくちょく大磯の海岸まで行き、途中で大磯の街の中を自転車で走ったのだが、大磯という土地をモデルにすれば、ぼくなりの「オレンジ党」が書けるのではないかという気がしてきた。でも、それは老後の楽しみのようなものだろう(ぼくにまともな「老後」があれば、という話だが)。

⚫︎水声社の「人類学の転回」シリーズは、最初に予告されたものは既にほとんど出版されているのだけど、アルフレッド・ジェルの『アートとエージェンシー』だけがまだ出ていないのは何故なのだろうか。この本の翻訳者としてクレジットされている内山田康によるジェルの紹介論文に出会ったことが、ぼくが、新しい人類学の傾向、そしてそこから新しい実在論にも繋がる思想の流れに触れた、かなり最初の頃の出来事で(これはグレアム・ハーマンやマルクス・ガブリエルによるアート論とも親近性がある)、この日記を検索したらそれはもう11年前のことだった。その時からずっとジェルの本の翻訳を待っているのだが、同時期に知ったヴィヴェイロスやデスコラの翻訳は出ているのに、ジェルの本はなかなか出ない。

「芸術の仕事(ジェルの反美学的アブダクションと、デュシャンの分配されたパーソン)」(内山田康) PDF

https://www.ne.jp/asahi/tirtha/vitu/pages/The_work_of_works_of_art.pdf

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