2023/12/01

⚫︎七十年代の野坂昭如の有名なサントリーのコマーシャルについて、ずっと勘違いしていたということに、たった今気づいた。ぼくはずっと「ソソソクラテスプラトンも」だと思っていたのだが、そうではなく「ソソソクラテスプラトンか」だった。

ソクラテスプラトンも、ニーチェサルトルも、つまり高名な哲学者であっても「みんな」悩んで大きくなった、だから、いろいろ悩んでいる俺もお前も「大物」なのだ、と言っているのだ思っていたが、ソクラテスなのかプラトンなのか、ニーチェなのかサルトルなのか、どちらを取るべきなのかという(思想の)選択について「みんな」悩んで大きくなったという意味ととるのか適当であるような表現だった。勘違いしていた前者だと、雑でいい加減だが、その分ドーンと豪快な感じがするが、正しい解釈である(はずの)後者だと、高尚だけど(ちゃんと思想的に対立するように名前が配置されている)、ちょっと小ちゃくなる感じだ。

(追記。これはぼくが、80年代的視点からこのCMを見ていたということかもしれない。70年代はまだ政治の季節のなごりをひきずっていたから、ニーチェなのかサルトルなのかという選択にはシリアスかつアクチュアルな意味があった。しかし80年代はもうポストモダンの時代なので、ニーチェもありサルトルもありでも全然OKになる、のか? )

野坂昭如 ソクラテス サントリーゴールド900 1976年 - YouTube

⚫︎こんな映画があるのを知らなかった。高橋洋の、あの伝説の「実家」が撮影されている。ぼくの中では高橋洋の「実家」は文字通り伝説(というか伝承)の中の存在で、まさか実在するとは思わなかったという感じだ。予告映像に、あの、廊下の曲がり角が…。では、本編では、あの、閉鎖されていた階段や二階も映っているのだろうか。この映画、どうやったら観られるのか。

(追記。この映像は映画の予告編ではなく、これ自体が本編であるということのようです。)

『恐怖に魅せられた男』出演:高橋洋 監督:笹田 百合 - YouTube

news.yahoo.co.jp