2022/12/05

●VECTIONのnote、読んでみてください。

note.com

●前にもこの日記に書いたような気がするが、最近の村上春樹の顔が、ぼくのおじいちゃん(父方の祖父)にそっくりで、写真を見かける度にドキッとする。実際に写真を並べてみべるとそこまで似てもいないかもしれないが、記憶にある「おじいちゃんの感じ」とピッタリと重なるので、不意に目に入ると、おおっと動揺してしまう。祖父は、三十年前に亡くなっているし、父親(元気です)が、もう祖父の亡くなった年齢を越えている。と、書いていて初めて気づいたのだが、つまり、今のぼくはもう、祖父が亡くなったときの父と同じくらいの年齢だということだ。そういう方向から考えたことはなかった。

●一年か二年に一度くらい、「マリリン・モンロー・ノー・リターン」を鬼のように繰り返し聴いてしまうことがある(そういう気分になることがある)。だが、今の今まで、この曲の詞は野坂昭如が書いているのだばかりと思い込んでいたが、違ったと知って驚いた。

マリリン・モンロー・ノー・リターン」だけでなく、「黒の舟唄」とか「バージン・ブルース」とか、野坂昭如が歌っていた一連の曲を作ったのは桜井順という、三木鶏郎の「冗談工房」に参加していたりもする、昭和の芸能文化史を感じさせるような人だった。Wikipediaには、《貴族院議員・慶應義塾長を務めた小幡篤次郎の曾孫。幼稚舎より慶應義塾で学び、慶應義塾大学経済学部を卒業。祖父、父、自身と3代続けて幼稚舎~経済(理財)を卒業した》と書かれていて、まるで『あのこは貴族』に出てくるような、そういう階層の人がこの詞を書いてるのかと思うと、ちょっと、うーんという感じがあるとともに、逆に味わい深さが増すようにも思う。

(なんというか、「タレントとしての野坂昭如を意識して書かれた曲」だと思うと、ちょっとした騙された感はあるかな。)