⚫︎U-NEXTで『海に眠るダイヤモンド』、第一話。野木亜紀子の新作ドラマ。実写で『千と千尋の神隠し』でも始めようとしているのかと思うような、やけに規模の大きい作品であることに驚いた。観ているうちに、これはおそらくNetflixに本気で対抗しようとしているヤツなのだな、と思った(TBS制作のドラマ)。そして、そのための方向性としては、きっとこれが正しいのだろうと思う(野木亜紀子の作風が、このような大作とうまく合うのかどうかは分からないが)。
(『VIVANT』は、明らかに戦う方向性を間違えていたし、そもそも面白くなかった。そっちの方向で勝てるわけない、と思った。途中までしか観ていないが。それに比べれば、かなり期待が持てる感じだ。)
現代の歌舞伎町と、戦後十年(1955年)の軍艦島が並行して描かれるようだ。この二つの世界のあまりのギャップ。そして軍艦島の空間の再現と作り込みが半端ない。現代パートの宮戸信子は、1955年パートの、杉咲花なのか、土屋太鳳なのか、池田エライザなのか。そこを意図的に分からなくしているところに、物語上の仕掛けがありそう(追記。観直してみたら、オープニングの場面で宮本信子=池田エライザと分かるようになっていた)。現代パートの、美保純と尾美としのりの姉弟が素晴らしい。クレジットを見て、おお、あれは尾美としのりだったのか、と驚いたのだが。
ただ、演出は、いまひとつ好みじゃない感じだが。
(一話を観ただけでは、二つの時代・世界を並行して描こうとしているようだということと、その二つの時代の両方に存在する神木隆之介(=一人二役)を中心に展開するらしい、ということくらいしか分からない。)