iPod nanoを買ったということもあってなんとなくiTunes Storeをいろいろ覗いていたら、ブレッソンの『湖のランスロ』と『たぶん悪魔が』がレンタルで観られるのを知って驚いた。しかも48時間レンタルで200円という値段だった(作品によってレンタル料は違うけど、だいたい相場は48時間で300円から600円くらいみたいなので、それより安い)。『湖のランスロ』も『たぶん悪魔が』もDVDソフト化されてはいるけど、紀ノ国屋から出ているDVDはレンタル店へは出回らないので、五千円くらい出して買わないと観られなかった。それが200円で、しかもダウンロードすればいいだけだから、気軽に観られる。ちゃんと字幕付きだし。
試しに『たぶん悪魔が』をレンタルしてみた(勿論、iPod nanoで観るのではなく、パソコンで観る)。画質がいまひとつのようにも思えるけど、でも、DVDでもものによってはこの程度のものもあるというくらいだから、特に問題という程ではなかった。
ブレッソンを観たのはすごく久しぶりだけど、さすがにすごく面白かった。アニメ以外の映画を前のめりで観ることは最近では珍しくなってしまったのだけど、やっぱりこんなにも面白いんだなあ、と。こんなこと(つまり、iTunes Storeをなんとなく見ていて、「おっ、ブレッソンが観られるんだ」と驚くという出来事)がなければ、ブレッソンを改めて観てみようという気持ちが「次に何時やってきた」か分からない。おそらく、ずいぶん先までやってこなかっただろうと思う。iTunes Storeの映画のラインナップは充実しているとはとても言えない感じで、でもだからこそ「おっ、ブレッソンが…」と思ったわけで、こういう偶然も面白い。
ほかに、いまおかしんじ『百日のセツナ』と冨永昌敬『アトムの足音が聞こえる』も観てみた。ダウンロードに少し時間がかかる(一時間以上かかった)ことを除けば、画質的にも音質的にも問題なかった。というか、DVDで観るよりもいいんじゃないかという感じ。