●ちょっと前にハリウッド版『Ghost In The Shell』の宣伝で短い五つの映像が公開されていたけど、間違った方向に行っちゃってる臭いがぷんぷんして、嫌な予感しかしない。
攻殻」にある程度のオリエンタリズムの風味を入れてくるのはいいとして、でもこれは明らかに駄目なオリエント趣味だ。
https://www.youtube.com/watch?v=HapT0SKcyfY
アラマキという人物の捉え方もまちがっているとしか思えない。中途半端に髪型だけ似せようとしているのもどうかと思う。
https://www.youtube.com/watch?v=xziBGsIaWh8
薬師丸ひろ子が歌手35周年のアルバムを出すという記事を読んだ。
http://realsound.jp/2016/09/post-9386.html
ちょっと前に読んだ『甦る相米慎二』で、『セーラー服と機関銃』のプロデューサー伊智知啓が、角川春樹来生たかおの主題歌に文句をつけてきたから薬師丸ひろ子に歌わせた、という話をしていたのを思い出した。角川春樹が文句をつけなかったら、歌手、薬師丸ひろ子はなかったかもしれなかった。
以下、伊智知啓の発言より引用。引用中の《多賀さん》というのはキティ・フィルム社長の多賀英典のことだと思われる。
《角川さんは、映画に関しては何も言わなくて、主題歌に関しては文句言った。結果的には薬師丸の歌になったでしょ。あれは最初はなかったからね。歌をどうするかっていうときに、来生たかおの歌をキティ・レコードとしては用意した。最後の最後までその歌をかけてつないでいた。そしたらその歌に関して、「多賀さん、この主題歌は俺が聴いたなかで最低だよ」って角川さんが言ってきたことがあった。それで、相米だとか、榎戸なんかが薬師丸にテープを吹き込ませたの。》
《これはいけるね、って話になって、キティ・フィルムとキティ・レコードの二本立てになった。成功しちゃったんだよね。》
《曲がダメだって言った。それを薬師丸が歌うことで、もうぐうの音も出なくなった。》
●この映画に関して、薬師丸ひろ子の出演についても面白い話があった。
《で、薬師丸については、一応、事務所レベルの話にまずは持っていったんだけど、角川さんはけんもほろろでね、「キティ、とんでもない」って話になって。「薬師丸はもう出しません。これからは全部うちでやるから絶対出しません」。それで、今度は相米を使って、「ちょっとひろ子に会って、これ渡して」って言って。で、薬師丸に会いに行ったんだよ。あくまでも内緒だからなって言って、ホンを読ませたらすぐ返事が来た。「ぜひやりたい。私、角川さんに話をしてみます」と。時間が掛かるもんだと思っていたら、案に相違して、角川からはすぐ「やります」って。》
●『セーラー服…』は実質的には「角川映画」ではないんだな、と。
《当時、角川製作っていうのはまだシステムができてなかったから。製作はキティっていうかたちが、なんか火事場泥棒のようにしてできた。角川からは「じゃあ作品ができたら、宣伝は全部うちがやりますから」っていう話になって。それで出来上がった。それからも作品に関しては一切文句言わなかった。お金は半分出しますってだけで。》