2023/07/10

⚫︎ミシンを使ったソーイング動画をYouTubeで観ている。服を作るところは見ているだけで本当に楽しくて、いくらでも観てしまう。今、自分が作っているいろがみの作品の延長として、型紙を使ってミシンで布を縫い合わせる作品を作れないだろうかとぼんやりイメージしている。岡﨑乾二郎にそういう作品があるが、それは平面的なもので、そうではなく、立体的な、四次元的な身体を持つ人の着る服みたいな感じで。

(ミシンは、昔はどこの家にもあったし、実家にもあったはずだが、今はない。ぼくは、小学校の時に家庭科の授業で触ったくらいか…。)

ファッションというのは、商売であり、流行現象であり、社会を反映するものであり、それを着る人のアイデンティティや主張と緊密に絡むものでもあって、文脈が重く重なりすぎるのだけど、そういうのを取っ払って、人間が着ていない、トルソが身につけている状態での、彫刻としての洋服というのが、ぼくにはすごく面白い。

例えば、ソリッドな物質で作られた彫刻は「ひっくり返す」ことができないが、洋服はひっくり返せるところが面白い。

(人の身体は簡単にはひっくり返せないが、洋服は容易にひっくり返せる。しかし、ひっくり返された洋服につられて、身体もするっとひっくり返らないものだろうか。)

(追記。「服」から、多くの文脈を取っ払って、ただ「人の身体がまとうもの」という特徴だけを残したい。ある意味、人物を描かない人物画であり、人体を模すことのない人体彫刻ということになる。)

⚫︎いきなり、一から自分で洋服(洋服的な非洋服)を作るのはあまりにハードルが高いが、既に洋服であるものを解体して再構築するところから始めるという手もあるのか。