●地震があった時は外に出ていて情報もなかったし、そんなに大きな揺れだとは感じなかったのだが、地下鉄の駅に着いたら電車が全面的に止まっていて、そのまま3時間ほど動かなかった。最近、出かける度に電車がトラブルで止まっているところにかち合ってしまうなあ、と思いつつ、3、40分も待てば動くだろうと思っていたのだが、動く気配はない。多くの人が改札の外のあたりに溜まり、スーツ姿の人までもが、地面に尻をつけてぺったり座り込んでいたりした。さすがに、地震があってから2時間過ぎても復旧のめどがたたないと、待っている客はイライラしてくるし、駅員も対応に疲れた感じで、場の空気がピリピリ張りつめてくる。(こんな時必ず、駅員の対応のまずさに抗議して大声を張り上げるおっさんとかがあらわれる。)そんな頃、駅の向かいにあるスターバックスが、小さなコップに入ったアイスコーヒーを駅の周りに溜まっている人たちに無料で配りはじめ、そんなことだけでもなんとなく場の空気が和むのだった。(しかしそんな和みの効果も、20分と持たないのだったが。)さらに時間が経ち、電車が止まって3時間ちかくになると、ピリピリとした空気は疲労によってどんよりと淀んだ感じにかわるのだった。
●ようやく地下鉄が動きだし、JRの駅まで辿り着くが、JRはまだ止まったままだった。新宿まで行けばなんとかなると思って再び地下鉄の駅へ戻る。新宿からの電車はとんでもなく混んでいたし、動いたり、止まったりという感じだった。結局、普段1時間くらいのところを5時間以上かかって部屋に戻ると、本棚から本が落下して、勝手にパソコンが起動していた。