●昨日の興奮からか、夜中に近い早朝に目が覚めてしまい、しかも唐突に思いつきで絵を描きはじめてしまう。普段やっていることと、またちょっと別な感じで、キャンバスにクレヨンでぐりぐりと描く。これが良いのか悪いのか、自分が何をやろうとして、どこに向かっているのか、何とも判断がつかないままに、インスピレーションというか勢いではじめてしまったのだが、とはいえ、この絵には、昨日、神村恵のダンスを観たことの残響が、わずかにであれ反映されているはずだから、今後この感じが発展し得るかどうかはともかく、これはこれで良しとしたい。この感じで残しておきたい。(時間をかけて検証したいが、今のところ、けっこうおもしろいんじゃないかと思う。)
午前四時前には目覚めてしまったのだが、今日は昼過ぎから試写会で映画を観る予定で、こんな時間から起きてたらちょうど昼過ぎ頃に眠くなってしまうのではないかと危ぶまれた(寝たのは12時過ぎてたし)。試写会で映画を観るのはとても緊張することで、公開されている映画なら、もう一度あの場面を確認したいと思えばもう一度観に行くことが可能だし、体調上どうしても寝てしまったとしても、また観ることも出来る。でも試写だと、もう一度観せて下さいとは言えないし、ぼくの場合は、試写で観るということはその映画について書くことがほぼ決まっているということなので、事前の「ちゃんと漏らさずに観なきゃいけない」というプレッシャーはかなりなものだ。だから、朝食はチョコレートとコーヒーだけにして(糖分だけは摂取しとかないと頭が働かない)、その後まったく何も食べず、コーヒーだけを飲んでカフェインを摂り、お腹が空いた状態で観ることにした(ただ、コーヒーは利尿効果があるので、あまり飲み過ぎると映画の途中でトイレに行きたくなってしまうのだが)。そして出かけるギリギリまで絵を描いていた。爪の間の詰まったクレヨンがとれないまま出かける。電車で新宿へ。地下鉄で、新宿から神保町、神保町から内幸町へ。
だが、そんな心配も必要ない、まったく眠くなる余地のない映画ではあった。とはいえ、困った。今はこの映画作家について何か言うことは出来れば避けたいという気持ちが強い。たしかに凄い。でも、本当にこれに納得しちゃっていいの?、という気持ちも消えない。それについてどう言えばよいのか。何をどう言っても、罠にはまってしまうように思われる。
帰りに神保町で降りて古本屋でもみてみようかとも思ったのだが、あまりお金がないのでやめておいた。