●一か月以上かけてずっとやっていた面倒な用事がようやく(ほぼ)終わって、ほっとして、ぼーっとしていた。
●夜、冷たい雨のなかを、片手に傘をさしているから片手だけで重たい荷物を持って、荷物の重さによろけそうになり、風で傘がもっていかれてよろけそうになりながら、一人でとぼとぼというかふらふら歩いていると(田舎の道なので人通りはあまりなく、しかし車は、一台また一台と通り過ぎるくらいは走っているし、いきなり無灯火の自転車があらわれたりもして、傘で視界が狭くなっているから注意する必要はあって、風や雨を遮る高い建物はなく吹きっ晒しで、街頭がぽつりぽつりとあって、空は広い)、寒さや雨や重さや風や車のあおりにいっぺんに責めたてられているようで鬱陶しいのだけど、重たい荷物の持ち手をかえるために立ち止ったりする時にその苛立ちがふっと反転して、自分が限りなく小さくなって、空間のすかんとした広がりが生々しく感じられたりもする。