●夢を録画して、それを観るという夢を見た。夢は視覚だけではないので、録画を観るというより、記録された夢のなかに入り込むという感じ。夢であることは意識されていて、つまり、夢のなかで、夢として、意識的に夢の録画を試み、一度見て既に忘れてしまった夢を再生している。録画された夢には他人の見た夢もあり、つまりそれを「盗撮」し、覗き的な興味と罪悪感をもちつつ、その夢に入ってゆく。そのなかに入り込むということは、それを自分の夢として見る、経験するということだから、その夢が他人のものだったかどうかかは、そこに入るとすぐにわからなくなる。だが、録画の精度は粗くて、世界そのものがざらざらした低解像度のものになるので、それが再生されたものであることは意識さている。