●お知らせ。10月7日(水)より26日(月)まで、吉祥寺の古本屋「百年」で作品の展示を行います。百年のサイトに、簡単な自作解説を書きました。
http://www.100hyakunen.com/news/info/201509271779
とはいえ、まだ制作中なので、本当にここに書かれた通りの作品になるのか、本当のところは分からないのですが。5日が搬入日で、あと一週間というところですが、こんなに直前までイメージが定まっていない展示ははじめてかもしれません(油絵具は乾かないし…)。
8月、9月は、ほとんど制作にかかりきりで、観たいと思っていた展覧会の多くも観られなかったりしました。でも、なかなか思ったようには進められず、そのほとんどの時間が下準備というか、基礎練習というか、試用期間というような時間で、作品と言えるものにポツリポツリと手を付けはじめられたのは、せいぜいここ一、二週間くらいでしょうか。
リンク先の文章にも書きましたが、今回展示される作品のモチーフは人体(の動き)です。なにをいまさらというような、西洋美術においてはきわめてオーソドックスな主題です。人体をモチーフにした作品をつくりたい、というか、人体を描きたいという思いは、2007年に人物クロッキーをはじめた(というか、受験時代以来で再開した)頃からずっと持続していて、ようやくそれを実現したということですが、実は直接的なきっかけは、「アーティストファイル2015」の小林耕平の作品の一部にあった、マニ車のようにしつらえられた段ボール箱の表面に描かれたとてもシンプルなドローイング(山形育弘と神村恵によって描かれたものらしい)に大きく動かされたということでした。
展覧会を観たのは7月の終わりで、あんな感じのを描きたいなあと、帰ってすぐに、コンビニで買ったコピー用紙に、ブラックジェッソと筆で、たくさんの「抽象化された人体の動き」のスケッチを描きはじめ、(夏の強い光への興奮のなかで)毎日毎日描きつづけました。はじめた時は目的もなく、ただ描きたくて描いていたのですが、すぐに、この多量のドローイング群を素材にするという形で作品がつくれないだろうかと考えるようになりました。
それから二か月ちょっとの時間が経過するなかで、最初にあったシンプルな(コピー用紙に黒一色の)ドローイング群が、どのような形の展示へと展開されるのか、その具体像は、まだぼく自身にもはっきりとは見えていませんが、あと一週間で、もう一押ししたいと思っています。