●本の整理と本棚の大移動をした。セールの本を読んでいて読み返したくなって、ここ二日くらい本棚を探してもみつからなかったフロベール『三つの物語』(福武文庫版)を見つけることができた。
●『ゼーガペイン』の観直しを始めた。今日は五話まで。『ゼーガペイン』は、三話まではわりと凡庸なロボットアニメのような展開で、四話から『ゼーガペイン』としか言えない何かに変化して、そこから怒涛の展開で驚くべきところまで連れて行かれるのだけど、でも、それは最初に観る時の感じ方で、二度目以降、とりあえず最後にどこまで行くのか知った上で観ると、一話から既に先の展開を予感させる様々な(背筋がゾッとするような)細部があって、はじめから濃く味わい深い。先を知っているからこそ感じられる世界の剣呑な気配というか、リンチを観ているように濃厚な兆候がびしびしくる。
(例えば、商店街に人がいないという表現は、それこそ「ビューティフルドリーマー」以降にはいくらでもあるのかもしれないけど、この作品のそれがとりわけ不気味なのは、「この先」を知っているからだ。先を知った目から、彼らの紋切り型の高校生活の描写を観る時の、なんとも言えない感じ。それは、「わたし」のリアルな足元を揺るがす。)