●ある曲を聴くことで過去のある状態が強く喚起されるということがある。それは、当時好きでよく聴いていた曲ではなく、ほとんど意識していないけど、知らないうちに耳に入っていたというような曲で起こりやすい。たとえば、来生たかおの曲を聴くと、中学の下駄箱の埃っぽい空気と夕方の光がかなり鮮明に頭に浮かぶ。あるいは、華原朋美の初期の曲を聴くと、九十年代の空気という茫洋とした感触と不可分である二十代から三十代にさしかかる頃の気分の基底にあった感覚、という、何とも具体性のないものが、具体的な感触として喚起される。
そして、今日、YouTubeサーフィン(という言い方はあるのか)をしていて、たまたま出てきた大場久美子の「キラキラ星あげる」(「コメットさん」のオープニング曲、「キラキラ星みつけた」ではないです)を聴いていて、ふいに、子供から思春期に移行する時期のもやもやした感覚が(日暮れ時に自転車ではしっている光景とともに)強く喚起された。特に「幸せだと夜空だって明るく見える」の部分のメロディとそのバックのピアノのリフに強く反応した。「コメットさん」をよく観ていたという記憶もないし、大場久美子が特に好きだったという記憶もないのだけど。
●コメットさんオープニング
https://www.youtube.com/watch?v=BDIDKTj-tcY
●関係ないけど、こんなゲーム動画をみつけた。すごく面白い。ぼくはこういう経験を作品化したいという気持ちがすごくあるのだけど。【Monument Valley】解けると気持ちいい!!だまし絵パズルゲームを紹介♪gameplay【ゆきりぬ】
https://www.youtube.com/watch?v=98rtzCIQHUM
●検索したら、2014年にかなり流行ったゲームのようだ。「幾何学模様のはざまを冒険する「2014年のベストApp&ゲーム」のだまし絵ゲーム「Monument Valley」」(Gigazine)
http://gigazine.net/news/20141230-monument-valley/
「2014年のベストApp&ゲーム「Monument Valley」驚愕の開発費用や収益データ公開」(Gigazine)
http://gigazine.net/news/20150119-monument-valley-numbers/