●noteに、本棚の奥から発掘した「虚構の人物と「作者」/吉田健一『瓦礫の中』と松浦寿輝『あやめ』」というテキストをアップしました。これはもう十年以上前に書いたもので、「ユリイカ」2006年10月号(特集・吉田健一)に掲載されたものです。
https://note.mu/furuyatoshihiro/n/n752562b7efd8
吉田健一はいまでも根強い人気があって、小説では『東京の昔』とか『金沢』とか『怪奇な話』とかはわりと読まれている感じがするけど、『瓦礫の中』を読んだという人は少ないように感じる(根拠のない印象だけど)。でも、『瓦礫の中』こそ吉田健一、という感じが、ぼくはします。
松浦寿輝の小説は、一見、吉田健一に似ているようでいて根本的に違うので、吉田健一の小説がいかに特異的であるのかを示すために比較しています。