2022/11/26

●下の画像は、小鷹研究室の「注文の多いからだの錯覚の研究室2」に参加した水野勝仁さんのnotoの記事から勝手にスクショしたもので、宇佐美日苗さんと小鷹研理さんの「あなたは今、している。A3」という作品なのだが、これ、シンプルだけどすごくヤバそう。この写真を見ただけで、今にも意識が飛びそうな予感がきて、動揺する。

(写真の角度のせいかもしれないが、このシンプルな図が、真上というより、やや後方からの視点に見えることがヤバさを増幅させているように感じる。)

note.com

上の記事で水野さんは次のように書いている。

《(…)今回の木を使った作品は,木に描かれているポーズをとった瞬間に,自分の意識というか視点が,そのポーズをしている自分を眺める位置に瞬時に移動するという体験をさせてくれた.それは,ほんの一瞬だけ,幽体離脱をして,木に描かれたポーズをしている自分を木に描かれたイラストに再帰的に見るような奇妙な感じであった.しかも,それは一度のみならず,何度も訪れた.木に描かれたポーズと同じポーズを自分がしていると思った瞬間に,私の意識は木に描かれたポーズを見る場所に飛ばされる.私の意識は,私の視界の中心にあると思っているのが,ポーズが同じになったと思った瞬間に,私の視界はそのままで,意識だけが,頭の位置を飛び出して,後頭部の少し後ろに移動する.それは1秒もない感じだけれど,私の意識は確かに移動して,私が木に描かれたポーズをしているのを見ている.私の視界と私の意識とが引き離される感じがとても奇妙だった.

●水野さんも書いているが、シンプルさと共に、この平面性がヤバい感じ。

《(…)意識から視点が切り離されて,頭の後ろにいったときに.視点から捉えられる私の意識は木に描かれたイラストのような平面的なものになっていて,そこでは私の三次元的な厚みは失われた感じになっている.もちろん,実際に三次元の厚みを失っているわけではない.けど,視点が後ろに引き離せれたそのときだけは,私が木のイラストに重ね合わされて,平面的な存在になっていると感じたのは,私のなかの事実となっている.