⚫︎お知らせ。『身体がますますわからなくなる』『セザンヌの犬』ダブル刊行記念トークイベント 小鷹研理×古谷利裕「自分(でない自分)に神経を通す」の開催が迫ってきました。23日です。
会場で体験できる小鷹研究室のHMD作品の映像。(「Drummed Head:HMD空間における頭部の中動態的な離脱体験」 加賀美果歩(名古屋市立大学大学院)、鈴木剛(HOYODO)、小鷹研理(名古屋市立大学大学院))
⚫︎からだのなかで働いているさまざまな「半自己」について書かれている『身体がますますわからなくなる』だが、意外なことに、最後の最後の「あとがき」において、「書くこと」そのものの重要性について書かれている。本の内容について共鳴を感じるところが多々あるのがまず前提だが、それだけでなく、「書く」ということについての姿勢にも、(ぼくが勝手に感じているわけだが)この本と『セザンヌの犬』には共鳴するところがあると感じている。
《僕は、自分の手から生み出された思ってもみない文章に対して何度も驚嘆し、その都度、大きな方向転換を余儀なくされながら、「自分」の中に潜んでいた新たな水脈を次々と開拓していった。そんなわけで、今回の執筆に関しては、僕に退屈が訪れることはほとんどなかった。その都度、そこに書かれていることのほとんどは、そのタイムライン上でたったいま遭遇したことそのものだったのだから。》
⚫︎これから、ポン・ジュノの『パラサイト 半地下の家族』を観直します。イベントに参加しようと思っている人で、もしこの映画を観ていない人がいたら、(時間の余裕があれば、ですが)、観ておくことをお勧めします。
(『身体がますますわからなくなる』の後半は、非常に充実した、優れた『パラサイト』論としても読めます。)