ある日の会話

駅に、ヤマボウシの花の白が目に鮮やかなポスターが貼ってあった。しかし、この白い、花に見える部分は総苞片(ソウホウヘン)と言って実は「葉」であるらしい。Kさんに、この辺にヤマボウシって咲いてますかね、と聞く。ヤマボウシっていやあ、あれだねえ、確かハナミズキの仲間じゃなかったっけ、(はあ、)ちょうど今頃の時期だねえ、あれはねえ、あれじゃねえか、あの、この北側の道路んとこにずっと生えてるやつ、あれ確かヤマボウシじゃなかったっけ、(ああ、あれがそうなんですか、)ねえ、あれ、そうだよ、落葉樹なんだけど、寒いころにも狂い咲きみたいにして咲くこともあんだよねえ、ちらほらとねえ、白いのがこうねえ、(寒い時期にですか、)うん、変な時期に咲くことあるねえ、あれはねえ、(へーえ、)赤い実をつけんだよねえ、ちっちゃこいの、でも、ここいら辺じゃあ気温のせいでかきれいに真っ赤になんないんだって言ってたねえ、Tさんがねえ、こう、だいだいってか、黄色っぽい赤ってか、真っ赤にまでなりきらないってねえ、なんでかねえ、あれねえ、山んなかなんかじゃあ真っ赤になるらしいけどねえ、Tさんそう言ってたねえ、気候のせいかねえ、こう、赤っぽいオレンジってのか、そんなくらいまでにしかなんないんだねえ、(駅にポスター貼ってありましたよね、)ああ、そうだねえ、あったねえ、あったよ、うん、今、ちょうど、時期だからねえ....。