●今日は暑かった。しかし、天気予報では明日からは気温が下がるということなので、今年最後のこの暑さを味わうために少しうろうろ歩く。近所の地蔵の脇に生えている栗の木にはイガグリがびっしりついているという時期なのに、腕に当たる日差しがビリビリと痛い。
●ここのところ、昼間は暑くても朝晩は涼しくなっていたのだが、今日は夜になっても暑い。用事があって下北沢まで行ったのだが、用事の先が休みだった(曜日を勘違いしていた)。せっかく下北沢まで出るので、用事の後、人と待ち合わせをしていた。約束の時間まで二時間くらい時間をつぶさなくてはならなくなった。少し歩いてみる。
細い路地、軽い上り坂、沢山の人、湿気、ネオン、呼び込みで人の流れが滞り、前の人にぶつかりそうになる、ラーメンのにおい、足音、ざわめき、自動販売機の光、道の隅で電話している人、高架下をくぐる、工事現場、剥がされたポスター、警備員、オープンスペースのカフェ、狭い空き地に雑草、「秋の新作、取りそろえてありまーす」、「かわいー」、餃子の王将、「肉、くいてー」、「超、旨いラーメン屋知ってますよ」、ファミリーマート、「だめ、もうダルすぎて無理だあ」、「八時五十分に出ても間に合うよ」、「六万だったら高い」、「五分あれば超余裕ですよ」、ボーターのシャツ、ソフトクリームのコーンにガイコツが乗っているイラストのピンクのTシャツ、水色のノースリーブのワンピース、黒に白い星柄模様のレギンス、「ありがとうございまーす」、黒いギターケース、前を歩く人がジャケットを脱いで右腕にひっかけた、間口の狭い店、「トイレいきたい」、「時間ないよ」、ビーサンとボア付きブーツのカップル、くしゃみをする人、ヘッドフォンを耳から外して首にひっかける仕草、「さすがに、そうは言わなかったけど」、「赤だよね、茶色っぽくない」、ベルトから鍵束をぶら下げてじゃらじゃらさせている、タオルで首筋をぬぐう人、人の汗で湿気が増しているような気がする。
古本屋とかにひっかかって散財してしまわないように、三十分くらいふらふら歩いて、ファーストキッチンに入って時間まで本を読んでいることにした。
●帰り、中央線が遅延してすごく混んでいた。汗だくになったので、深夜のコンビニで生まれて初めてガリガリくんを買ったら「当たり」が出た。