03/12/24

●アウトレットモールの真ん中を突っ切る煉瓦敷きの歩道に生える街路樹(ナンキンハゼ)の葉はあらかた落ちていて、黒に近い濃い紫だったパチンコ玉くらいの実は白い色にかわっていた。低い位置からぽかぽかと暖かい光を射してくる太陽が、煉瓦敷きの地面に眩しく反射して、そこを通る大勢の人物をシルエットにしている。空の色は人工着色料のような青で、その空を背景にイトー・ヨーカドーの鳩のマークの看板がそそり立つ。看板の上を、群になった鳥が旋回しながら飛んでいる。

●昨日描いていた絵を改めて観直すと、なかなか良いのじゃないかと思えた。いや、この程度でなかなか良いと思っては駄目で、自分がやろうとしていることをようやくある程度意識的に掴みつつあるという程度だろう。このままテンションを落とさないで、展覧会まで出来ればあと2点くらいの作品をつくりたい。展覧会のためにテンションが上がるというのは動機が不純で本当は間違っているとは思うのだが、せっかくのこの機会を利用しない手はない。それにしても、テンションが上がるというのはプレッシャーがかかるということでもあって、そのせいか最近やたらと制作の後のアルコールの摂取量が増えている。ぼくは中途半端にアルコールに強い体質なので、増えはじめると際限がなく増えていってしまう。ちょっとやばいんじゃないかという量になりつつある。アル中になれば誰でもが『意味の論理学』を書けるというわけではないのだから、自重しなければいけないと思う。