●吉祥寺のA-thingsへ、作品の搬入、および展示のためにでかける。よく晴れてあたたかい、春らしい陽気のせいか、吉祥寺の駅周辺は、休日のようなにぎわい。こんなにいい陽気なのに、飲み過ぎ、食い過ぎのせいか、腹がしくしくと痛み、自動販売機で買ったあたたかいお茶のペットボトルを腹にあてて暖めつつ、駅からA-thingsへと歩く。
●作品の展示は、割合にすんなりと決まる。A-thingsは、純然としたギャラリーではなく、アーティスト・ブックを扱うショップでもあるので、様々な小物や本がディスプレイされている空間のなかに作品を置いてゆくことになる。こういう空間での展示ははじめてなのだが、小物の色や形態との関係などもあり、ギャラリーに展示するのとは、かなり違った感じで作品を配置してゆく。(でも、あまりに積極的に「関係」させてしまうとインスタレーションになってしまうので、ぎりぎり作品の独立性は保たれるようには配慮したつもりだけど。)おもしろかったのは、置かれている本の矩形と、展示される作品のフレームの矩形とが響いて、不思議なリズムをつくることだった。思い切って、作品のないスペースを空けてみたりとか、通常よりかなり高い位置や低い位置に展示したりとか、ギャラリーの展示ではあまり出来ないようなことが(奇をてらうということではなく、空間との関係で自然に)出来た。結果、タブロー9点、ドローイング1点を展示することになった。タブローはここ3,4年で制作されたもので、すべて新作ではないのだけど、9点のうち3点は未発表のもの。ドローイングは新作。
●ドローイングが1点しか展示されないのは、展示作業中に急遽、ドローイングはドローイングだけでまとめて展示することが決まったからなのだった。だから1点だけ展示されるドローイングは、その時のための予告編みたいなもの。ドローイングの展示は、6月14日(水)から、7月16日(日)までとなる。こちらはすべて新作の展示になる予定。
●というわけで、明日、5日から、約一ヶ月間の、A-thingsでの作品展示がはじまるので、よろしく御高覧お願いします。