●一週間以上頭痛に悩まされていて、いろいろと不調だ。昨日は、「へび神」に呪われる夢をみた。最近、怪談にハマっていたせいか。あと、『金毘羅』(笙野頼子)を再読しているせいでもあるかも。薄っぺらな板に、白いペンキで「へび神様の呪い」と文字で書かれている、というチープなものなのだが。
近所に、火事で半分焼けたままで放置されている家があって(実際にはないのだが、夢のなかではあることになっていて)、その土地はいつもは人の背丈くらいの雑草が茂っているのだが、その雑草がきれいに刈られ、建物が露出していた。真夏の強い光が射し、草の匂いが漂う。一階部分は駐車場で、外階段があって、二階に出入り口がある。その階段を昇って出入り口のところまで行ってみると、玄関の戸は焼けてなくなって、そのまま中へ入れるのだが、その家は縮尺がおかしくて、四つん這いになってやっと入れるくらいの大きさだった。四つん這いで頭だけ突っ込んで中を見ると、中も小さく作られていた。火事で焼けているので、ところどころ壁がなくて、家の間取りが一望でだいたい分かる。左を向くと、一番奥まったところにある部屋に、椅子がひとつぽつんと置かれていて、それが強く印象づけられた。右を向くと、しばらく廊下がつづき、その先は外壁がなくなっていて外の景色が見える。畑の間の畦道がのびていて、夏物の色の薄い着物を着て日傘をさしたおばあさんが、道端にしゃがんで休んでいる。ずっと先まで他に人はいない。感覚としては、大木の高い枝の間に小さな家がつくられ、ぼくは木に登ってその中をのぞいているような感じ。ふと気づくと、外壁がなくなっているその廊下の突き当たりに、足を外に出してブラブラさせる恰好で、小さな女の子が座っていた。赤と白の格子柄のワンピースを着ている。女の子の方もぼくに気づいて、こちらへやって来た。近くにまで来ると、普通の小さな子供より小さくて、この子も縮尺が変だった。内容は忘れたが、女の子は、何か自分自身に関するいろんなことを一方的に喋りはじめた。畦道のおばあさんがこっちをみて微笑んだ気がした。一通り喋って満足したのか、女の子は歌をうたいながら踊りはじめた。しばらく歌って踊った後、ふいに動きをとめて黙り、柱に立てかけられている木の板を指で指してぼくを見た。火事で焼けた家なので、そういうものは他にもいろいろ散らばっていた。ぼくは、「それが何なの?」と言ったのか、ただ不思議そうに首をかしげただけだったのかもしれない。女の子はその板をくるっとひっくり返す。そこに「へび神様の呪い」という文字が白いペンキで書かれていた。あっ、呪いをかけられたのか、と思った。全体的には、とても楽しい夢だった。