●午前中、何をするでもなくぼーっと過ごしてしまったので、午後からはがっつり本を読むことにしようと思い、頭をすっきりさせるために少しだけ昼寝をしようと眠ったら、夜まで寝てしまった。寝つきはとても悪いのだが、どこかで眠りのスイッチがはいってしまう。
途中で一度、シャーッという水が流れるような音で目が覚め、水漏れでもしているのかと耳を澄ますと、それがセミの声であることが分かって安心し、ああ、セミだ、と思いながらまた眠ってしまう。しばらくしてまた、豪雨と雷の音で目覚める。が、雨が降っていると、なぜかとてもよく眠れてしまう。雨に塞がれて外界から遮断されている感じのせいなのか、深い眠りというより安定した眠りという感じで、たくさんの幸福な夢とともに眠った。
あまりにも幸福な夢をみると、自分はこんなにも幸福な夢を必要としているのか、と、恥ずかしいと言うか、動揺してしまう。
●小雨になるのを待って買い物にゆく。日曜日に夜になってから大雨が降ると、夜遅くのスーパーは客がとても少なくなる。がらんとした感じ。昨日、駐車場でやっていた夏祭りのヤグラはきれいに片づけられていた。祭りは昨日だけだったのか、それとも豪雨で中止になったのか。部屋を出る時にはまだ小雨が降っていたが、スーパーからの帰り道はほとんどやんでいる。湿った路面は街灯を反射する。昨日聞こえてきた爺さんたちの話を(昨日、その話を聞いた場所を通る時に)思い出す。「祭りもいいけど一日で十分だな、二日あると疲れちまう」「そりゃあ年寄りの考えってもんで、子どもらは一日じゃすまねえわな」「そりゃそうか、年寄りの考えか」「○○町でも、○○町でも、二日やってるで」家のなかの音が外までよく聴こえるのは夏だからだ。