●以下は、10月3日と6日に撮った写真。昨日と今日とでアップした写真で表現しようとしていることは、ほとんど一言で要約できる。「いい天気!!」
●「いい天気」の時は、こちらから何かを見ようとしなくても、向こうの方からさまざまなものがこちらの目や頭のなかに次々に飛び込んできて、わーっ、という状態になる。その感じをデジタル写真で実現しようとすると、様々な次元の情報が折り重なって圧縮されたような視覚的な状態をつくることになるけど、絵画でそれをやろうとする時は、作品そのものにおいて情報が圧縮されるというより、既に多様な情報の折り重なりとしてある、それを見ている人の頭や身体の深さに、作品が作用するというか、そこに刺激を与えるような状態をつくりだすという方向になるように思う。
●いや、そういう分け方は単調すぎるかも。例えば写真でも、光の状態や色の響き、エッジの立ち方などは、視覚的ではない別の感覚、空気の感触や湿り気、気温などを惹起させるだろう。あるいは、流れている感じ、滞っている感じ、圧迫される感じ、など。当たり前のことだが、人は見えているものだけを見ているわけではなく、見えているものから見えない感覚を構成する。その構成に働きかけ、それをより豊かに鳴らすような状態をつくることが重要であることにはかわりがないのか。
●ぼくに写真を撮らせているのは、むしろ、古典的な絵画に近いことをやりたいという欲望なのかも、という気もしてきた。いや、それだけじゃないにしても、それもある気がする。