●「サイエンス・ゼロ」でやっていた、音の骨伝導の話が面白かった。骨伝導では、人間の可聴領域よりずっと高い振動数の超音波を聴くことが可能で、それは、鼓膜は超音波に対応していないけど、蝸牛が超音波に対応していて、頭蓋骨を振動させる骨伝導では、鼓膜を通さずに直接蝸牛に振動を伝えるからだと考えられる、と。
(骨伝導による音とはつまり、空気を媒介としない音、ということで、いわば、空気(外気)という共同性-共空間を通さず、音を聴く自分自身――頭蓋骨――を、共鳴板でもあり反響を起こす環境でもあるものにすることで生成される音ということだろう。わたしを響かせた音をわたしが聴く。それは、頭蓋骨の形や密度によって微妙に響きが変わるということでもあって、「わたしの聴く音はわたしにしか聞こえない」ということになるのではないか。)
下の図のように、波長の長い可聴波の「かたち」を、波長の短い超音波へと翻訳してやることで、超音波で「言葉」を伝えること(言葉として聞き取れるようにすること)も可能だという。



(耳の軟骨を振動させる=共鳴板にすることで、耳の穴の内側で音を発生させる「軟骨伝導」というのも面白い。穴=体内の空洞というのは、わたしの身体の内部なのか外部なのか。)
●「ナディア」、最後まで観た。最後にはアダムまで出てきて、ほぼ「エヴァ」と地続きに近い世界になることに驚いた。