●『残響のテロル』最終回。つっこみどころは色々あるけど、最後の原子爆弾の使い方は面白かったし、それによって(途中の段階でいろいろ危惧されるところはあったにしても)とりあえず納得できる作品になったとは言えると思う。
(この作品は最初から原爆をどう使うのかということが焦点となることは分かり切っていたわけだけど、それを、テクノロジーによるテクノロジーの無力化――相殺――として使い、そしてそこで宇宙から地球を観るというような視点が導入されるところが、ああ、そうくるのか、と思って面白かった。ちょっと「ロボティクス・ノーツ」を思い出した。)
●『スペース・ダンディ2』最終回。作画的にはというか、ビジュアル的にはたいへん力が込められていてすばらしいと思うけど、物語的には、一番行っちゃいけない方向に行って着地したのではないか、と感じてしまった。ダンディが実は神(の成りそこない)で、しかもループ物って、そっちの方向は既にいろいろやり尽くされているし、あえてそこに行こうとするなら、もっとひねりがないとダメなのではないか、と。あと、好き放題やっているようにみえる今までのいろいろはちゃんと伏線だったんですよ、と言いたいだけのために物語が組まれているという感じもあった。
でも、そう感じるのは、ぼくが『スペース・ダンディ』をSFだと思ってしまっているからで、そうではなく、この作品は基本としてパロディなのだという認識に立てば、最終回は要するに「ループ物のパロディ」なのだ、ということかもしれない(でも、例えば「デカバイオニウム」とか、SFとしても、お笑いとしても、どっちにしても中途半端であるように思う)。
「スペース・ダンディ」については文句ばかり書いていたし、実際に観るたびにがっかりしていたのだけど、それでも結局、一期も二期も全部観てしまった。二期は、三話と十一話がすばらしかった。