●乗っている電車が後からくる電車に追い抜かれるためにホームで待機している時、ずっとドアは開きっぱなしのままなのだった。そんな当たり前のことをあらためて意識させられたのは、開いたドアから外の冷たい空気がスースー入ってきて、足下から冷えがじんじんと伝わってきて、はやくドアが閉まらないかなあと思ったからで、つまり寒さがそのような段階に入ったということなのだった。外が寒くない時は、はやく電車が発車しないかなあ(いつまで待たせるんだ)、とは思っても、はやくドアが閉まらないかなあ、という思い方はしない。