●友人から、停電対策としてヘッドライト(ベルトにライトがついていてそれを頭に巻いて使うやつ)をもらう。これがあれば夜の停電でも多少は身動きがとれるようになる。LEDで電池もかなり長持ちするみたいだし、使う電池が単三で、それなら多少買い置きもあるので、点灯時間をケチる必要もなくなる。とても助かる。
あと、瀬戸内を旅行中だという友人から電話をもらった。西の方は嘘みたいに穏やかですよ、偽日記に京都に行きたいって書いてあったけど、多少でもお金に余裕があるようなら行った方がいいと思いますよ、と。普段は旅行に行きたいと思うことはほとんどないのだが、心がそちらに傾く。最悪、日帰りでも、って、それではかえって勿体無いか。
●これは人によってそれぞれだとも思うけど、本当に弱っている時に、がんばれというメッセージとか、人のあたたかい心遣いとかが、逆にプレッシャーになってしまうような人もいるんじゃないかと思う。もっと抽象的なもの、陳腐な例えだけど数学的なパズルとか、形式性、構築性の高い音楽とか、そういうものに救われるという人も少なくないと思う(「論理哲学論考」が第一次世界大戦の従軍中に書かれた、とか)。抽象的なものだからこそ「現実に拮抗する力」はとても大きい。子供でも、絵を描いたり、折り紙を折ったり、プラモデルを作ったりすることを好む子は、そういう傾向があるんじゃないかと思う。芸術というのはそういうもの(そういう形で「現実」と拮抗するもの)でもあるのだから、こんな時こそ堂々と、現実的には何の役にも立たないような、うんと抽象的でうんと難解なことをやればいいと思うし、やるべきだとも思う。