●『ツイン・ピークス: リミテッド・イベント・シリーズ』、三話と四話。リンチすごいな、やりたい放題だな。あまりにやりたい放題なので、観ていてとても気持ちがいい。ジャンルの超自我が作動していないというか、抑圧や屈折というものが感じられない。まるで「ご長寿早押しクイズ」のようにやりたい放題だ。
●『惑星のハウスダスト』(福田拓也)出版記念のイベント、保坂和志×福田拓也「詩を前にして、小説はどこまで自由なのか」第1部・第2部の動画があった。
https://www.youtube.com/watch?v=z0BENo7kTMU
https://www.youtube.com/watch?v=aLsgD9nDWhk
福田さんとは、今年の春の保坂さんの花見の会ではじめてお会いしたのだけど、お会いして何に驚いたのかというと、ぼくと福田さんの出身高校が同じだということだった。ぼくは自分が文化的に徹底した不毛の地域で育ったという思いがあるので、同じ高校の出身者に詩人がいるという事実だけで大変驚いてしまった。あの高校に詩人になる人がいるなんて思えなかった。
(年齢が四つ違うので、ギリギリ同じ時期に在校してはいないはず。でも、けっこう近い時期なんだ、と。)
保坂和志と、長崎俊一樫村晴香が同級生だったり、西川アサキと金子遊が同級生だったりするというような、恵まれた高校時代はぼくにはあり得なくて、ぼくにとって地元とはかぎりない不毛であり、なんにもなくて荒れた場所で、ただ、地理的に東京からそんなにすごくは遠くない場所だったことだけが救いだった。
(浮いているというか、孤独だったわけだ。)
とはいえ、福田さんが住んでいる地域とぼくの地元では距離的には近くても土地柄はかなり違う。明治からの歴史のある海辺の町と、なにもない(乱開発された)郊外の違いは大きい。歩いているだけで雰囲気の違いが分かるくらいに違う。
(高校は、歴史のある海辺の町にあった。)