2020-09-26

●『予兆 散歩する侵略者』について、高橋洋が書いた脚本の第一稿と、出来上がった映画との違いから、高橋洋が、黒沢清の演出について語っている動画があった(『予兆 散歩する侵略者』は、ここ十年くらいの黒沢清の映画では特に好きな作品だ)。とても面白い。脚本に書き込まれた複雑な含みを、わかりやすさ、シンプルさを優先させて、黒沢清はどんどん切り捨てていく、と。おそらく黒沢清は、映画では物語はシンプルであればあるほど、物語とは別の、映画として魅力的である多くの要素を含みやすくなると考えているのではないか。

(これが必ずしも黒沢演出のいつもの傾向だというのではなく、この規模のパジェットで、こういう方向をもつこの作品にかんしては、この作戦でいく、という部分が大きいのだろうと思うけど。)

【鍋講座vol.37】続・インディペンデント映画の脚本ってなんだ?

https://www.youtube.com/watch?v=Vm13xMjijRY