セザンヌの画集と、養老天命反転地の写真集を交互に観ているとすごく興奮する。オルセー美術館展でセザンヌの「ギュスターヴ・ジェフロワ」を観た時、「これはまるでアラカワじゃん」と思った。そして、養老天命反転地の写真や設計のためのCGを観ると、「これはまるでセザンヌ静物画みたいだ」と感じる。一度そう気づいてしまうと、何故いままで、こんなに明らかなことに気づかなかったのだろうと思うくらいに、セザンヌとアラカワには、本質的な部分で共通したものがある(勿論、異なる点が山ほどあって、それに目を眩まされて、本質的な部分を見逃していたのだ)。
セザンヌとアラカワと、ここ数日の八王子の天気と地形とが、ぼくのからだのなかでぐるぐるとかき回されている。