●朝、七時前に起きて八時には部屋を出て、通勤、通学バスに乗り、帰りも十時くらいのサラリーマンの帰宅時間帯になるという、ぼくとしては珍しい一日。その間、前の部屋で八時間ずっと掃除をしていた。だがまだ足りず、明日もほぼ同じ感じになる。
●電車のなかで、『愛と経済のロゴス』(中沢新一)を少しだけ読んだ。ずっと本を箱詰めばかりしてきて、本を読むのは久しぶりな感じ。
いきなりボロメオの環が出てきて、またラカンなの?、と、少しげんなりしたのだが、贈与が想像界に、交換が象徴界に、純粋贈与が現実界に、それぞれ対応するという話は、ラカンというより中沢新一なのだと思って読む方がいいのかなあと思った。
●帰り、まだ九時代なのにバスが一時間に三本しかなくて驚く。あー、この感じ、すっかり忘れていた。朝はけっこう本数が多いのに、夜はすぐ終わってしまうバス。これが地元だった。ちょうど前のが出たばかりで、寒い中、二十分バスを待つ。しかも本数が少ないので長い列が伸びて、とても混む。終バスも十一時過ぎで、これだと都心を十時前に出ないとバスに間に合わない。レイトショーが観られない。終バスを逃したらたらタクシーしかない。そもそもタクシーを覚悟しても、レイトショーが終わったら急いでそそくさと帰らなければ電車も間に合わない。時間の感覚を変えていかなければいけない。
●でも、一応地元は都心への通勤圏でもあるはずだけど、働いている人はどうしているのだろうか。ちょっと残業があったり、飲みに行ったりするたびにタクシーを使うことになるのだろうか。