●ドローイング。










●『舞面真面とお面の女』(野粼まど)。「舞面真面」は人の名前で「まいつらまとも」と読む。昨日も書いたけど、これは一冊でアニメの一話分、小説の一章分くらいに考えた方がいいのかもしれない。
ある段取りに導かれて、ある地点まで到達する。その、到達した場所は面白いのだけど、そこに到達するまでの段取りがあまり面白いとは思えなかった。パズルを組み立てて出来上がった絵は面白いけど、パズルのピースの一個一個はありきたりというか。
とはいえ、お面を被った中学生というキャラは面白いし、ワンアイデアだけの『[映]アムリタ』よりは細部に幅や密度があったとは思う。一作目より二作目の方が面白い。そして、段取りはともかく到達点は面白い。さらに最新作の『know』は相当面白い。なので、次はもっと面白いのでは…、と気になってしまう。面白そうなのに何か足りないと「次は」と思ってしまう。この作家のものをまた読んでしまうだろうと思う。それは結局、ハマっているということなのか。
●評判を聞いて「ガッチャマン クラウズ」を四話まで観てみたら、予想外に社会派だった。複雑な設定だし、これはすごく難しいことをやろうとしているのではないかと思った。「まどか☆マギカ」+『東のエデン』みたいな感じ。というか、「まど☆マギ」を纏った『東のエデン』と言うべきなのか。どちらの作品に対してもぼくは否定的だし、この作品にしてもけっこう危うい感じもあるし(おそらく、意識的にキワキワのところを行ってるのだと思う)、脚本がちょっと弱いのも気になるけど(あと、ちょっと動きがぎこちない)、でも「これはもしかすると…」と期待させられるものがある。社会派をやるのならば、少なくともこのくらいは複雑な手続きを踏まないとダメだろうという意気込み、リスクの大きい賭けに出ているという意気込みを感じる。もう少しつづきを追っていきたい。「ガッチャマン」のリメイクがまさかこんなことになっているとは思いもしなかった。
立川が舞台で知っているところがけっこう出てくる。主人公の女の子がオリオン書房ノルデ店でバイトしている。