2019-12-22

●「正しい」という判断にも、複数の異なる地盤があり得る。倫理として正しい、真理として正しい、美的に正しい、と。これらはそれぞれ別のことがらであり、それぞれ食い違う。真、善、美は、互いに相容れない部分をもつ。

倫理としては正しくないが、真理としては正しい、真理としては正しくないが、美的には正しい、美的には正しくないが、倫理的に正しい、倫理として正しくないが、美的には正しい、美的には正しくないが、真理として正しい…、などということがあり得る。

故に、「正しさ」もまた、絶対的な判断基準ではあり得ない。「正しい」からといって、正しいとは限らない。