2021-12-11

●夢。袋の口に紐が通してあって、紐を引くと口がきゅっと閉るビニール袋に水と金魚が入っている。自分が何故それを持っているのか分からないが、とにかく、その金魚を袋から水槽になるべく早急に移さなくてはならない。まず水槽に水を貯めてから、袋を水槽に沈め、水槽の水の中で袋の口を開けば、金魚は空気に触れることなく水から水へと切れ目無く移行できるだろう。そのように大切に扱うべきものなのだ。水槽の水が外に零れてもいいように、風呂桶の中に水槽を置き、水を入れていく。だが、水槽の水は遅遅として貯まらず、ビニール袋の中の金魚は袋を破らんばかりの、袋から今にも飛び出してしまわんばかりの勢いで暴れている。この勢いで金魚が袋から飛び出して、風呂桶の底にでも落下したら死んでしまう。気が気ではない思いで手元の金魚とビニール袋を気にかけているうちに、いつの間にか水槽ばかりか風呂桶にも水がいっぱいに満たされていて、金魚の袋もぼく自身も既に水の中にあり、水槽は水中に浮かんで漂っている(風呂桶は、風呂桶というスケール感のままで、ぼくの身体を完全にその内部に没入させている)。水はもう風呂桶からも溢れ出ているようだ。漂う水槽を摑もうと手を伸ばした隙に、袋の口が緩んだのか、金魚は袋の外に、風呂桶を満たして溢れ出ている水の中に出ていってしまう。金魚が水の流れで風呂桶の外に出ると死んでしまう。あわてて、溢れ出る水の流れを遮るように両手で金魚を包むようにする。すると、金魚の方からぼくに顔に近づいてきて、そのままするっと右の目の中に入り込んでしまった。