『DEATE NOTE(前編)』(金子修介)をDVDで

●『DEATE NOTE(前編)』(金子修介)をDVDで。お話は確かに上手く出来ているとは思うけど、映画としてあまりに貧弱で観ているのがちょっとつらい。ただ、この作品は映画としてどうだということはほとんど関係なくて、ただひたすら観客に親切で、見易く、分り易くつくることだけに専念してつくられていて、そしてそれはとても成功していて、原作についてまったく知らないぼくでも、すんなりと、引っかかるところなく(あまり頭を使うことなく)お話を理解することが出来る。マンガが原作の映画にありがちな、無理矢理感や、ダイジェスト版を見せられているという感じもない。
退屈することなくヒマが潰せる、ということと、面白い、ということとは根本的に別のことで、商品をつくる人としては、前者に徹することが正しいのだろう。(面白い作品はなににしろ、観客に対して重い負荷がかかる。それは「サービス」という点からは間違ったことだろう。)後者に対するスケベ心がちょっとでもあると、商品としても作品としても中途半端なものにしかならないのかもしれない。でも、それって「つまらない」ことだ。