⚫︎「笑点」ってすごいな、と。たまたま観たのだが、大喜利で回答者が「朝早く起きたんで、近所の牛乳全部飲んでやりましたよ」と答えていた。え、今のマジ、と驚いた。2024年にこの回答がありなのか。
(この回答のどこが面白いのか、意味がわかる人はどれくらいいるのだろうか。)
地元では昭和50年代はじめ頃くらいまでだったと思うけど、牛乳は(新聞のように、というたとえも既に古くなりつつあるが)毎朝宅配されるものだった。牛乳配達の人が毎朝、各家を回って瓶入りの牛乳を配り、どの家にも大体、宅配の牛乳瓶を入れる木製のボックスがあった。悪ガキが時々、人の家のボックスから牛乳を盗んで飲んでしまうというのもよくある光景だった。これは、ぼくでさえギリギリ憶えているくらいのことで、小学校高学年くらいにはもう、この習慣はかなり廃れていたように思う。
2024年の今、まるで昭和50年代初頭の日本の生活が今なお続いているのを前提とするようなネタを出してくる落語家は、いったいどんな世界に住んでいるのだろうか。そしてそれを自然に受け入れている視聴者とは ? 決して馬鹿にしているとかではなく、本当に驚いてしまったのだ。
(もしかすると、浅草のような東京の下町では牛乳配達のような古い習慣が今でも残っているという可能性はあるかも。)
