●最近、土鍋でご飯を炊くのがけっこう上手くなってきて、ほとんど失敗しないようになった。湯気の出方と音とでだいたいちょうど良い炊きあがりがわかる。でも、今日は、土鍋を火にかけたままネットを見ていて、ご飯を焦げ焦げにしてしまった。とはいえ、お茶漬けにして食べれば、焦げ焦げもそれなりに美味しい。以前、大分の展覧会の図録を送った方から、お礼としていただいた紀州の梅干しをほぐしてご飯にのせ、海苔を散らして、お湯をそそいだ。最近の食生活の多くが、いただきもので成り立っている。
●昨日、ダンスを観た後、招待券を分けて下さった方に連れられて、演劇関係の人が多かった飲み会に参加させて頂いた。そこで、ある作・演出家の方が、大学などで学生に教える時、学生の名前を全部憶えるのは難しいので、不公平にならないように、逆に一人も名前を憶えず、名前を一切使わず、「あ、そこの彼と、その赤いシャツの彼女、ちょっとこれやってみて」みたいに、彼と彼女だけで一年間ずっと押し通す、たまに年上の、年配の人が混じっていたとしても、原則通り、彼、彼女を貫く、ということを言っていて、その場にいたほぼ全員が、えーっ、それ変、というリアクションだった。しかしその距離感は、その作・演出家のつくる芝居での俳優の「扱われ方」ととても近いものを感じ、ぼくにはすごく納得できた。(その人は、えっ、そんなに変かなあ、すごくいいやり方を思いついたと自分では思ってたのに、と言っていた。)
演出家の方たち(二名だったけど)の話を聞いて、演劇って大勢の人が集まってつくるものなんだなあ、という、あたりまえのことをすごく実感して、ぼくには絶対無理、と思った。