●なんとなく「スコラ」を観ていたら(浄瑠璃かっこよかった)、番組が終わった後に別の番組の予告になって、吉岡徳仁と久石譲との対談番組の予告で、そこで久石譲が「感覚って信じてますか、ぼくまったく信じてないんだ」と言い切っていて、そうか、感覚なんてまったく信じてないと言い切れる人だから、ああいう割り切った(割り切り切った)仕事ができるのだなあと思った。そう言った時の久石譲のドヤ顔がすごく悪人面で、ちょっとかっこよかった。
吉岡徳仁がその前にした「感覚そのものが無限な世界だと思うんです」という発言があまりにナイーブであり過ぎたから、なにぬるい事言ってんだよ的に意地悪モードのスイッチが入ってしまったのかも知れないのだけど。
●しかし、ぼくが観たのは番組宣伝という意図をもって編集されたほんの短い断片で、これらの言葉や表情のやり取りが、ぼくが読み取ったのとはまったく異なる文脈上でなされたことだったという可能性もある。だからといって、ぼくはそれを検証するためにわざわざこの番組を観ようとまでは思わない(そこまでこの二人に興味はない)。そのようにして、人の、間違った(かもしれない)印象は積み重ねられてゆく。出会いがしらの印象は強く残ってしまう。